敵AIを作りたい。でも、追尾や攻撃の実装が分からない。
多くの学生が最初に感じるのが、この疑問です。
実は、敵AIは、3つの基本パターンで構成されています。
この記事では、敵AIの基本ロジックとして、追尾・攻撃・退避の3パターンを解説します。
✨ この記事でわかること
- 追尾AIの実装方法
- 攻撃AIの実装方法
- 退避AIの実装方法
- 3パターンの組み合わせ

敵AIは、3つの基本パターンで構成されています。まずは、それぞれの特徴を理解しましょう。
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追尾AIの実装方法

追尾AIは、プレイヤーを追いかけるAIです。
主な実装方法は次の通りです。
- プレイヤーの位置を取得
- プレイヤーへの方向を計算
- 敵の向きを調整
- 一定の速度で移動
これらを組み合わせることで、基本的な追尾AIができます。
毎フレーム、プレイヤーの位置との差を計算し、その方向へ移動させることで、常にプレイヤーを追い続ける動きになります。
攻撃AIの実装方法

攻撃AIは、プレイヤーに近づいたときに攻撃するAIです。
主な実装方法は次の通りです。
- プレイヤーとの距離を計算
- 一定距離以内なら攻撃
- 攻撃のクールタイムを設定
- 攻撃パターンを実装
これらを組み合わせることで、基本的な攻撃AIができます。
プレイヤーとの距離を常に確認し、一定の距離に入ったタイミングで攻撃処理を実行します。
この仕組みを入れると、敵はただ近づくだけでなく、タイミングを見て攻撃してくる“ゲームらしい動き”になります。

攻撃AIは、「近づいたかどうか」を条件にするだけで作れます。
まずは攻撃できる距離を1つ決めて、そこから調整していきましょう。
退避AIの実装方法

退避AIは、プレイヤーから離れるAIです。
主な実装方法は次の通りです。
- プレイヤーとの距離を計算
- 一定距離以内なら退避
- プレイヤーと逆方向に移動
- 退避時間を設定
これらを組み合わせることで、基本的な退避AIができます。
プレイヤーが近づきすぎた場合、一定の距離を保つように後退する処理を行います。
この動きを入れることで、敵は無理に突っ込まず、間合いを意識して立ち回るようになります。
追尾・攻撃・退避を組み合わせた行動パターン

3パターンの組み合わせは、次の通りです。
| 距離 | 行動 | パターン | 説明 |
| 遠い | 追尾 | 追尾AI | プレイヤーを追いかける |
| 中程度 | 攻撃 | 攻撃AI | プレイヤーを攻撃する |
| 近い | 退避 | 退避AI | プレイヤーから離れる |
距離に応じて行動を切り替えることで、敵はプレイヤーの動きに反応しながら立ち回るようになります。
遠いときは追尾し、攻め込むと攻撃、詰めすぎると距離を取る――
そんな手ごわい敵の動きを作れます。
敵AIをうまく動かすための実装ポイント

実装のポイントは、次の通りです。
- 距離の閾値を設定する
→ 行動が頻繁に切り替わらないようにするため - 状態遷移を管理する
→ 今どの行動をしているか分からなくなるのを防ぐため - 各パターンの処理を分離する
→ 修正や調整をしやすくするため - パラメータを調整する
→ 敵の強さや性格を変えやすくするため
これらを意識するだけで、敵の動きが安定し、調整もしやすくなります。
距離の閾値を意識するだけで、行動の切り替えがぐっと安定します。
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初心者がつまづきやすい敵AI実装あるあると対策

敵AIはロジック自体はシンプルでも、実装方法によっては思った通りに動かず、原因が分からなくて手が止まってしまうことがあります。

ここでは、初心者が特につまづきやすいポイントと、その対策をコードサンプル付きで紹介します。
① 行動が切り替わりすぎて、敵がガタガタ動いてしまう
追尾と攻撃を「プレイヤーとの距離」で切り替えるとき、条件がシビアすぎると、1フレームごとに行動が切り替わってしまい、敵がその場で小刻みにガタガタ動くことがあります。
よくあるパターンは、次のように距離だけで即座に状態を切り替えているケースです。
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if (distance < attackDistance) { state = EnemyState.Attack; } else { state = EnemyState.Chase; } |
この場合、プレイヤーとの距離が「攻撃距離ギリギリ」をうろうろすると、Attack と Chase が何度も切り替わってしまいます。
対策としては、「行動を切り替えるための距離」と「行動をやめる距離」に少し差をつけて、状態が頻繁に変わらないようにする方法が有効です(ヒステリシスを持たせるイメージです)。
以下は、追尾と攻撃の2状態に絞ったシンプルなサンプルです。
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using UnityEngine; public class SimpleEnemyAI : MonoBehaviour { public Transform player; public float chaseSpeed = 3f; public float attackDistance = 3f; // 攻撃に切り替える距離 public float attackCancelDistance = 4f; // 攻撃をやめて追尾に戻る距離 private enum EnemyState { Chase, Attack } private EnemyState state = EnemyState.Chase; void Update() { if (player == null) return; float distance = Vector3.Distance(transform.position, player.position); // 状態の切り替え switch (state) { case EnemyState.Chase: if (distance < attackDistance) { state = EnemyState.Attack; } break; case EnemyState.Attack: if (distance > attackCancelDistance) { state = EnemyState.Chase; } break; } // 状態ごとの処理 if (state == EnemyState.Chase) { Vector3 dir = (player.position - transform.position).normalized; transform.position += dir * chaseSpeed * Time.deltaTime; } else if (state == EnemyState.Attack) { // 攻撃アニメーション再生や攻撃処理をここに書く // Debug.Log("Attack!"); } } } |
ポイントは、「攻撃を開始する距離」と「攻撃をやめる距離」を別にしていることです。
これにより、攻撃距離付近を行ったり来たりしても、状態がガタガタ変わりにくくなります。
② 追尾・攻撃・退避を一度に実装して、どこが悪いのか分からなくなる
もう一つよくあるのが、「追尾・攻撃・退避の3つを一気に実装してしまい、動かない原因がどこにあるのか分からなくなる」パターンです。
最初から全部入れようとすると、追尾の計算ミスなのか、攻撃条件なのか、退避の方向なのか、問題の切り分けが難しくなってしまいます。
対策としておすすめなのは、「まずは追尾だけ」の最小構成で敵を動かしてみて、そのあとで攻撃や退避を足していく方法です。
まずは、プレイヤーを追いかけるだけのシンプルなスクリプトから始めます。
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using UnityEngine; public class ChaseOnlyEnemy : MonoBehaviour { public Transform player; public float chaseSpeed = 3f; void Update() { if (player == null) return; Vector3 dir = (player.position - transform.position).normalized; transform.position += dir * chaseSpeed * Time.deltaTime; } } |
このスクリプトを敵キャラクターにアタッチし、player にプレイヤーの Transform を設定した状態で、まずは「ちゃんと追いかけてくるかどうか」だけを確認します。
追尾が問題なく動くことを確認してから、次のように距離判定を足して攻撃行動を追加していきます。
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using UnityEngine; public class ChaseAndAttackEnemy : MonoBehaviour { public Transform player; public float chaseSpeed = 3f; public float attackDistance = 3f; void Update() { if (player == null) return; float distance = Vector3.Distance(transform.position, player.position); if (distance > attackDistance) { // 追尾 Vector3 dir = (player.position - transform.position).normalized; transform.position += dir * chaseSpeed * Time.deltaTime; } else { // 攻撃処理(仮) // Debug.Log("Attack!"); } } } |
このように、「まずは追尾だけ」「次に追尾+攻撃」と段階を踏むことで、どのタイミングで問題が発生したのかを追いやすくなります。退避AIを追加するのは、そのあとでも十分です。
敵AIは、一気に完成形を目指すほど難しく感じてしまいます。まずはシンプルな追尾だけを確実に動かし、少しずつ条件や行動を足していくことで、「どこでつまづいているのか」が見えやすくなります。
実践的な敵AI制作を学ぶには

ここまで、敵AIの基本ロジックについて解説してきました。
敵AIは、3つの基本パターンで構成されています。
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コードの意味から、なぜその実装方法を選ぶのかまで、しっかり理解できる内容になっています。
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まとめ

敵AIの基本ロジックについて解説しました。
追尾・攻撃・退避というシンプルな行動でも、距離に応じて切り替えるだけで、敵はプレイヤーの動きに反応するようになります。
要点のまとめ
- 追尾AIは、プレイヤーを追いかける
- 攻撃AIは、近づいたタイミングで攻撃する
- 退避AIは、近づきすぎたときに距離を取る
- 行動を切り替えることで、敵はより手ごわくなる
基本を押さえれば、あとは行動を組み合わせていくだけです。
まずは、シンプルな追尾AIから動かしてみてください。
「敵が追ってくる」その瞬間、敵AIは難しいものから、作って楽しいものに変わります。
動かしながら少しずつ調整することが、敵AIを理解するいちばんの近道です。
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