スマホ向けのRPGを作りたいものの、「最適化が難しそうで不安」「どこから手を付けるべき?」と悩む人は多いはずです。
スマホはPCより性能やメモリに制約があるため、描画・メモリ・CPU・UIなどの最適化を理解しないまま進めると、動作が重くなり開発が止まりがちです。
この記事では、Unityを使ったスマホRPGに必要な最適化項目を、数値目標と実装例付きで分かりやすく整理します。

まず押さえるべきポイントを明確にし、効率よく快適なRPGを作るための基礎をまとめました。
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スマホRPGはここを最適化すべき!必須タスクと作業時間を解説

スマホ向けRPGを快適に動かすためには、どの部分を最適化すべきかを最初に把握することが大切です。
特に「描画・メモリ・CPU・UI」の4つは、処理の重さに直結するため最優先でチェックしておきたいポイント。
ここでは、それぞれの最適化タスクと作業時間の目安をわかりやすくまとめます。
必須最適化項目
- 描画最適化
- Draw Call削減(目標:100以下)
- テクスチャ圧縮(ASTC、ETC2)
- バッチング(Static Batching、Dynamic Batching)
- メモリ最適化
- テクスチャサイズ制限(2048×2048以下)
- オブジェクトプーリング
- アセットの動的ロード/アンロード
- CPU最適化
- Update()の呼び出し頻度削減
- Coroutineの適切な使用
- Job Systemの活用
- UI最適化
- Canvas Scaler設定
- Safe Area対応(ノッチ対応)
- タッチ入力の実装
作業時間の目安
どのくらい時間がかかるかは、ゲームの広さや演出の量で大きく変わります。
ここでは“小規模RPGの場合”を想定しているため、参考程度に見てください。
- PC版RPGをスマホ向けに最適化: 2〜3週間
- 最初からスマホ向けに作る場合: PC版と同程度の時間
スマホRPG制作で知っておくべき3つの制約

スマホ向けRPGを作る前に、以下のスマホ特有の制約を理解しておく必要があります。
パフォーマンス制約
スマホRPGでは、PCよりもハードウェアの性能が大きく劣るため、同じゲーム内容でも処理が重くなりやすいという問題があります。
特にCPU・GPU・メモリ・バッテリーの性能差が原因で、最適化しないとカクつきや発熱が起こりやすくなります。
以下に、スマホとPCの性能差を簡単に整理します。
- CPU: PCの1/10〜1/5程度
- GPU: PCの1/10〜1/5程度
- メモリ: 2〜8GB(PCの1/4〜1/2程度)
- バッテリー: 長時間プレイで発熱・消費が問題
目標パフォーマンス:
- Frame Rate: 30fps以上(60fps推奨)
- Draw Call: 100以下
- メモリ使用量: 1GB以下(Android)、512MB以下(iOS)
よくある誤り: PC版と同じ品質でスマホに移植しようとする。スマホ向けに品質を下げる必要がある。
UI設計の原則
スマホゲームのUIは、画面サイズ・持ち方・指の動かし方など、PCとは全く違う前提で設計する必要があります。
操作がしにくいUIだと、ゲーム内容より前に「遊びづらい」と感じさせてしまうため、以下の基本原則を押さえておくことが重要です。
- タップ領域の確保
- 最小タップ領域:44×44ピクセル(iOS推奨)
- ボタン間の間隔を十分に確保
- 片手操作の考慮
- 重要なボタンは画面下部に配置
- 親指が届く範囲を考慮
- 解像度対応
- 複数解像度に対応(Canvas Scaler)
- アスペクト比の違いに対応
入力方式の選択
スマホRPGでは、プレイヤーの操作方法をPCと同じにはできません。
スマホは 指でのタップ・スワイプ・ドラッグ が中心なので、
操作性が悪いとゲーム体験が大きく損なわれます。
そのため、スマホに合った入力方式を選ぶことがとても重要です。
以下は、RPGでよく使われる代表的な入力方式と、その用途です。
- 仮想ジョイスティック
- 移動操作に使用
- 画面左下に配置
- タップ操作
- 選択・決定に使用
- 画面全体でタップ可能
- スワイプ操作
- メニュー切り替えに使用
- 左右スワイプでページ切り替え
スマホRPGの最適化を実装する5つのステップ

スマホ向けRPGの最小構成を作る手順を、ステップ形式で説明します。
ステップ1:描画最適化の実装
Draw Call削減:
- Sprite Atlasの作成
- Window > 2D > Sprite Atlas
- 複数のSpriteを1つのAtlasにまとめる
- Atlas Size: 2048×2048以下
- Static Batchingの設定
- 動かないオブジェクトにStaticフラグを設定
- Edit > Project Settings > Player > Other Settings > Static Batching
実装例:
using UnityEngine;
public class DrawCallOptimizer : MonoBehaviour
{
void Start()
{
// Static Batchingを有効化
StaticBatchingUtility.Combine(gameObject);
}
}
テクスチャ圧縮設定:
- Android: ASTC 4×4 block(推奨)または ETC2
- iOS: ASTC 4×4 block(推奨)または PVRTC
設定手順:
- テクスチャを選択
- Inspector > Texture Importer
- Platform Settings > Android / iOS
- Compression: ASTC 4×4 block
作業時間: 描画最適化で1〜2日
ステップ2:メモリ最適化の実装
オブジェクトプーリング:
using UnityEngine;
using System.Collections.Generic;
public class ObjectPool : MonoBehaviour
{
[SerializeField] private GameObject prefab;
[SerializeField] private int poolSize = 10;
private Queue<GameObject> pool = new Queue<GameObject>();
void Start()
{
for (int i = 0; i < poolSize; i++)
{
GameObject obj = Instantiate(prefab);
obj.SetActive(false);
pool.Enqueue(obj);
}
}
public GameObject GetObject()
{
if (pool.Count > 0)
{
GameObject obj = pool.Dequeue();
obj.SetActive(true);
return obj;
}
return Instantiate(prefab);
}
public void ReturnObject(GameObject obj)
{
obj.SetActive(false);
pool.Enqueue(obj);
}
}
作業時間: メモリ最適化で1〜2日
ステップ3:UI実装とタッチ入力
Canvas Scalerの設定:
using UnityEngine;
using UnityEngine.UI;
public class MobileUIConfig : MonoBehaviour
{
void Start()
{
CanvasScaler scaler = GetComponent<CanvasScaler>();
scaler.uiScaleMode = CanvasScaler.ScaleMode.ScaleWithScreenSize;
scaler.referenceResolution = new Vector2(1920, 1080);
scaler.matchWidthOrHeight = 0.5f;
}
}
仮想ジョイスティックの実装:
using UnityEngine;
using UnityEngine.EventSystems;
public class VirtualJoystick : MonoBehaviour, IDragHandler, IPointerUpHandler, IPointerDownHandler
{
[SerializeField] private RectTransform joystickBackground;
[SerializeField] private RectTransform joystickHandle;
[SerializeField] private float joystickRange = 50f;
private Vector2 inputVector = Vector2.zero;
public Vector2 GetInput()
{
return inputVector;
}
public void OnDrag(PointerEventData eventData)
{
Vector2 pos;
RectTransformUtility.ScreenPointToLocalPointInRectangle(
joystickBackground, eventData.position, null, out pos);
pos = Vector2.ClampMagnitude(pos, joystickRange);
joystickHandle.anchoredPosition = pos;
inputVector = pos / joystickRange;
}
public void OnPointerDown(PointerEventData eventData)
{
OnDrag(eventData);
}
public void OnPointerUp(PointerEventData eventData)
{
joystickHandle.anchoredPosition = Vector2.zero;
inputVector = Vector2.zero;
}
}
作業時間: UI実装で1〜2日
ステップ4:CPU最適化の実装
Update()の呼び出し頻度削減:
using UnityEngine;
public class OptimizedUpdate : MonoBehaviour
{
private float updateInterval = 0.1f; // 0.1秒ごとに更新
private float lastUpdateTime = 0f;
void Update()
{
if (Time.time >= lastUpdateTime + updateInterval)
{
DoHeavyWork();
lastUpdateTime = Time.time;
}
}
void DoHeavyWork()
{
// 重い処理をここに
}
}
作業時間: CPU最適化で1日
ステップ5:ビルド設定とテスト
Android向けビルド設定:
- File > Build Settings > Android
- Player Settings > Other Settings:
- Minimum API Level: Android 5.0(API 21)以上
- Target API Level: 最新版
- Graphics API: Vulkan(推奨)または OpenGL ES 3.0
- Texture Compression: ASTC
- Build > Build APK
パフォーマンステスト:
- Profiler: Window > Analysis > Profiler
- Frame Rate: 30fps以上を維持
- Memory: 1GB以下を維持
- Draw Call: 100以下を維持
作業時間: ビルド・テストで1日
PCとスマホの両方で動くRPGを作る方法

スマホ向けRPGを、PCとスマホの両方で動作させる場合の実装方法を説明します。
プラットフォーム判定
using UnityEngine;
public class PlatformManager : MonoBehaviour
{
void Start()
{
#if UNITY_ANDROID || UNITY_IOS
// スマホ向けの処理
SetupMobileControls();
#elif UNITY_STANDALONE || UNITY_EDITOR
// PC向けの処理
SetupPCControls();
#endif
}
void SetupMobileControls()
{
// 仮想ジョイスティックを有効化
}
void SetupPCControls()
{
// キーボード/マウス入力を有効化
}
}
作業時間: マルチプラットフォーム対応で1〜2日
スマホRPG制作を学ぶならUnity入門の森がおすすめ

ここまで紹介してきた最適化や入力実装は、スマホRPG制作では欠かせない技術です。
これらを一通り学んで短期間で身につけたい場合は、必要な知識を体系立てて学べる講座を利用するのが近道です。
向いている人
- スマホ向けRPGの最適化方法を学びたい
- パフォーマンス最適化の実装方法を学びたい
- タッチ入力やUI最適化の実装方法を学びたい
得られるスキル
- 描画最適化(Draw Call削減、テクスチャ圧縮)
- メモリ最適化(オブジェクトプーリング、動的ロード)
- CPU最適化(Update()の最適化、Coroutine)
- UI最適化(Canvas Scaler、Safe Area)
- タッチ入力システムの実装
- ビルド設定とテスト方法
技術面でのメリット
- 実装可能なコード: コピペで動くサンプルコードが提供される
- 最適化手法: スマホ特有のパフォーマンス最適化を詳しく解説
- 実務寄りの内容: 個人開発だけでなく、転職にも活かせるスキル
他教材との違い
- スマホ特化の内容: PC版とは異なるスマホ特有の最適化方法を解説
- パフォーマンス重視: 実用的な最適化手法を詳しく説明
- 実装まで: 理論だけでなく、実際に動くコードを提供
パフォーマンス最適化からタッチ入力の実装まで、スマホ向けの最適化手法を具体的な数値目標とともに解説しているため、実践しやすい構成です。
あなたのオリジナルゲーム、今年こそ完成させませんか?
RPG・アクション・ホラー…Unityで本格ゲームを作りたい人のための学習サイトです。
実際に完成するゲームを題材に、
ソースコード・素材・プロジェクト一式をすべて公開。
仕事や学校の合間の1〜2時間でも、
「写経→改造」で自分のゲームまで作りきれる環境です。
まとめ

スマホ向けRPG制作の要点をまとめます。
- 描画最適化: Draw Call削減、テクスチャ圧縮、バッチングでパフォーマンス向上
- メモリ最適化: オブジェクトプーリング、動的ロードでメモリ使用量を削減
- CPU最適化: Update()の最適化、Coroutineの活用で処理負荷を軽減
- UI最適化: Canvas Scaler、Safe Area、タッチ入力で操作性を向上(基本は「RPGゲーム作り方スマホ」を参照)
- 初心者がつまずきやすい部分: パフォーマンス最適化、UI設計、タッチ入力の実装
スマホ向けRPG制作は、PC版とは異なる最適化が必要です。
まずは最小構成(描画最適化、UI実装、ビルド設定)から始め、徐々に機能を追加していくのが挫折しないコツです。
ビルド設定やUI最適化の基本については、「RPGゲーム作り方スマホ」を参照してください。
パフォーマンス最適化は地道な作業ですが、一つずつ改善していけば必ず快適な動作を実現できます。

まずはDraw Call削減から始めて、段階的に最適化を進めていきましょう。



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