数値シミュレーションゲームは、見た目よりも数値ロジックが重要です。
パラメータと計算式を設計すれば、面白いゲームが作れます。
この記事では、設計方法を詳しく解説します。
✨ この記事でわかること
- パラメータ設計の基本
- 計算式の設計方法
- シミュレーションサイクルの実装
- 表計算を使った検証方法
- 実装例とコード

数値シミュレーションゲームは、パラメータのバランスが全てです。まずはシンプルなモデルから始めましょう。
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パラメータ設計の基本

数値シミュレーションゲームにおいて、パラメータ設計はゲームの面白さと寿命を決定づける最重要要素です。
見た目や演出が同じでも、数値の設計次第で「すぐ飽きるゲーム」にも「何時間も考えてしまうゲーム」にも変わります。
逆に言えば、最初から完璧な演出やUIを用意しなくても、パラメータとその関係性が整理されていれば、ゲームとして成立します。
まずは「どんな数字を扱うゲームなのか」を明確にすることから始めましょう。
なぜパラメータ設計が重要なのか
シミュレーションゲームでは、プレイヤーの操作そのものよりも、操作の結果として数値がどう変化するかが体験の中心になります。
例えば、人口・食料・資金・幸福度といった数値は、単なる情報表示ではありません。
それぞれが「原因」と「結果」を持ち、次の判断に影響を与えます。
この因果関係が整理されていないと、「なぜ失敗したのかわからない」「何を改善すればいいのかわからない」というストレスの原因になります。
だからこそ、実装前にどんなパラメータがあり、どう影響し合うのかを設計することが重要なのです。
基本パラメータの定義
まずは、ゲームの土台となる基本パラメータを定義します。
ここでは「最小限でゲームが成立する構成」を意識しましょう。
以下は、人口管理型の数値シミュレーションゲームを想定した基本例です。
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using UnityEngine; [System.Serializable] public class SimulationParameters { [Header("基本パラメータ")] public int population = 100; // 人口 public int food = 1000; // 食料 public int money = 5000; // 資金 public int happiness = 50; // 幸福度(0-100) [Header("生産パラメータ")] public int foodProduction = 10; // 食料生産量/日 public int moneyProduction = 100; // 資金生産量/日 [Header("消費パラメータ")] public int foodConsumption = 5; // 食料消費量/人/日 public int moneyConsumption = 50; // 資金消費量/日 } |
このようにクラスとして定義しておくことで、「どんな数値がゲームを構成しているのか」を一目で把握できます。
また、ScriptableObjectで管理すれば、コードを書き換えずに数値調整が可能になり、バランス調整の試行回数を大幅に増やせます。
パラメータ同士の関係性を整理する
重要なのは、パラメータを「単体」で見るのではなく、どの数値が、どの数値に影響を与えるのかを明確にすることです。
パラメータの関係性の例
- 人口は、食料消費量を増加させる要因になります(人口 × 消費量)。
- 食料が不足すると、人口や幸福度が減少します。
- 資金は、生産量や設備拡張の上限を左右します。
- 幸福度は、人口増減やイベント結果に影響を与えます。
このように関係性を書き出してみると、「どの数値を操作すると、どんな結果が起きるのか」が見えてきます。
設計段階でこの整理ができていれば、後から計算式を追加・修正する際も、迷わず調整できるようになります。
初心者が意識したいパラメータ設計の考え方
最初から複雑なモデルを作る必要はありません。
むしろ、初心者ほど「少ないパラメータで成立させる」ことが重要です。
おすすめなのは、以下のような考え方です。
- ゲームオーバー条件につながる数値は何か
- プレイヤーが直接・間接的に操作できる数値は何か
- 放置した場合に悪化する数値は何か
これらを意識して設計すると、「考える余地のあるシミュレーションゲーム」になりやすくなります。
まずはシンプルな構成で動かし、面白さの手応えを確認してから拡張することを意識しましょう。
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計算式の設計方法

計算式は、ゲームの面白さを決めます。
設計方法を紹介します。
基本計算式の実装
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public class SimulationCalculator : MonoBehaviour { public SimulationParameters parameters; public void ProcessDay() { // 食料の計算 int foodProduced = parameters.foodProduction; int foodConsumed = parameters.population * parameters.foodConsumption; parameters.food += foodProduced - foodConsumed; // 資金の計算 int moneyProduced = parameters.moneyProduction; int moneyConsumed = parameters.moneyConsumption; parameters.money += moneyProduced - moneyConsumed; // 幸福度の計算 UpdateHappiness(); // 人口の計算 UpdatePopulation(); } void UpdateHappiness() { // 食料が不足していると幸福度が下がる float foodRatio = (float)parameters.food / (parameters.population * parameters.foodConsumption * 7); if (foodRatio < 0.5f) { parameters.happiness -= 5; } else if (foodRatio > 1.5f) { parameters.happiness += 2; } // 資金が不足していると幸福度が下がる if (parameters.money < 1000) { parameters.happiness -= 3; } parameters.happiness = Mathf.Clamp(parameters.happiness, 0, 100); } void UpdatePopulation() { // 幸福度に応じて人口が変化 float growthRate = (parameters.happiness - 50) / 100f; int populationChange = Mathf.RoundToInt(parameters.population * growthRate * 0.01f); parameters.population += populationChange; // 食料が不足していると人口が減少 if (parameters.food < 0) { parameters.population -= Mathf.Abs(parameters.food / parameters.foodConsumption); parameters.food = 0; } parameters.population = Mathf.Max(parameters.population, 0); } } |
このコードで、基本計算式が実装できます。
パラメータの関係性を反映した計算式です。

計算式は、まずシンプルに実装しましょう。後から調整する方が、バランスが取りやすくなります。
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シミュレーションサイクルの実装

シミュレーションサイクルは、ゲームの進行を管理します。
実装方法を紹介します。
サイクル管理システム
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public class SimulationCycle : MonoBehaviour { public SimulationCalculator calculator; public SimulationParameters parameters; public int currentDay = 1; public float dayDuration = 1f; // 1日あたりの秒数 private float dayTimer = 0f; void Update() { dayTimer += Time.deltaTime; if (dayTimer >= dayDuration) { ProcessDay(); dayTimer = 0f; } } void ProcessDay() { // 1日の処理 calculator.ProcessDay(); // ログを出力 Debug.Log($"Day {currentDay}: Population={parameters.population}, Food={parameters.food}, Money={parameters.money}, Happiness={parameters.happiness}"); currentDay++; // ゲームオーバー判定 if (parameters.population <= 0) { GameOver(); } } void GameOver() { Debug.Log($"Game Over! Survived {currentDay} days."); // ゲームオーバー処理 } } |
このコードで、シミュレーションサイクルが実装できます。
一定時間ごとに、1日の処理を実行します。
イベントの追加
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public class SimulationEvent : MonoBehaviour { public SimulationParameters parameters; public void TriggerRandomEvent() { int random = Random.Range(0, 3); switch (random) { case 0: // 食料が増える parameters.food += 500; Debug.Log("食料が発見されました!"); break; case 1: // 資金が増える parameters.money += 1000; Debug.Log("資金が増えました!"); break; case 2: // 災害が発生 parameters.food -= 200; parameters.happiness -= 10; Debug.Log("災害が発生しました..."); break; } } } |
イベントを追加することで、ゲームに変化が生まれます。
ランダムイベントで、プレイヤーの判断を促します。
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表計算を使った検証方法

表計算ソフトで、計算式を検証できます。
検証方法を紹介します。
Excelでの検証
- A列:日数(1, 2, 3…)
- B列:人口(前日の人口 + 増減)
- C列:食料(前日の食料 + 生産 – 消費)
- D列:資金(前日の資金 + 生産 – 消費)
- E列:幸福度(食料比率と資金に基づく計算)
Excelで計算式を入力すれば、長期的なバランスを確認できます。
100日、1000日先の状態を予測できます。
バランス調整のコツ
✅ バランス調整のコツ
- 目標期間を設定:30日、100日など、目標期間を決める
- パラメータの範囲を設定:人口100-1000、食料0-10000など
- 成長率を調整:成長が速すぎる場合は、係数を下げる
- イベントの頻度を調整:多すぎると不安定、少なすぎると単調
バランス調整は、繰り返しテストが必要です。
表計算で予測してから、実装で検証しましょう。
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実装例:完全な数値シミュレーションゲーム

実際に使える、完全な数値シミュレーションゲームの実装例を紹介します。
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using UnityEngine; using UnityEngine.UI; using TMPro; public class CompleteNumericSimulation : MonoBehaviour { [Header("UI")] public TextMeshProUGUI dayText; public TextMeshProUGUI populationText; public TextMeshProUGUI foodText; public TextMeshProUGUI moneyText; public TextMeshProUGUI happinessText; [Header("システム")] public SimulationParameters parameters; public SimulationCalculator calculator; public SimulationCycle cycle; public SimulationEvent eventSystem; void Start() { InitializeGame(); } void InitializeGame() { // 初期パラメータを設定 parameters.population = 100; parameters.food = 1000; parameters.money = 5000; parameters.happiness = 50; UpdateUI(); } void Update() { UpdateUI(); } void UpdateUI() { dayText.text = $"Day: {cycle.currentDay}"; populationText.text = $"Population: {parameters.population}"; foodText.text = $"Food: {parameters.food}"; moneyText.text = $"Money: {parameters.money}"; happinessText.text = $"Happiness: {parameters.happiness}"; } public void OnButtonClick() { // ボタンクリックでイベントを発生 eventSystem.TriggerRandomEvent(); UpdateUI(); } } |
このコードで、完全な数値シミュレーションゲームが実装できます。
パラメータ、計算式、サイクル、イベントを統合しています。
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よくある質問(FAQ)

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まとめ

数値シミュレーションゲームは、パラメータ設計が全てです。
シンプルなモデルから始めて、徐々に複雑にしていきましょう。
✅ 今日から始める3ステップ
- ステップ1:基本パラメータを定義する(所要1時間)
- ステップ2:計算式を実装する(所要2時間)
- ステップ3:表計算でバランスを検証する(所要1時間)
本格的にUnityを学びたい方は、Unity入門の森で実践的なスキルを身につけましょう。
あなたのペースで、少しずつ進めていけば大丈夫です。
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